新型コロナ政策で浮き彫りとなったマイナンバー制度の欠陥、行政手続きにこそサービス思考を(3)

システム仕様上、2年間で5000万枚交付は不可能 制度設計の欠陥だけでなく、マイナンバーのシステムにもネックが存在することが明らかになった。流行り言葉に直すと「目詰まり」だ。パスワードの確認、変更、新規交付手続きが集中したため、システムの遅延や…

新型コロナ政策で浮き彫りとなったマイナンバー制度の欠陥、行政手続きにこそサービス思考を(2)

今回の給付金申請における制度設計の問題 マイナンバーカードと電子証明書の有効期間が違っていることは、あまり知られていないのではなかろうか。カードは10年だが、電子証明書は設定から5回目の誕生日までだ(表1)。そのため、すでにマイナンバーカードを…

新型コロナ政策で浮き彫りとなったマイナンバー制度の欠陥、行政手続きにこそサービス思考を(1)

『IT Leaders』の掲載は5月20日でした。マイナンバー交付枚数や特別定額給付金の給付状況は記事を執筆した5月10日現在のものです。 「STAY HOME週間」真っただ中の2020年5月1日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)特別定額給付金10万円の…

行政手続きの紙とハンコ 結局のところ「撤廃」は掛け声倒れ?

安倍首相は4月27日、経済財政諮問会議で「デジタル化に向けた法制度や慣習の見直し」を指示した。今回のCOVID-19感染拡大防止策として企業に実施を訴えたテレワークで、「ハンコを押すために事務所にいかなければならない」という実情が判明したた…

「電子政府」なのに書類添付が必要な行政手続きが48億件もあるって知ってましたか(2)

まず書類添付の規定を見直すことから 住基カードに続いてマイナンバーカードも"笛吹けど踊らず"で、交付枚数が伸び悩んでいる。総務省は多目的利用を普及の切り札にしようと力を入れているが、制度がスタートしたときからかけ違ったボタンが、いまだにかけ…

「電子政府」なのに書類添付が必要な行政手続きが48億件もあるって知ってましたか(1)

2018年5月に書いた記事の再掲です ネット処理は手続き全体の13%、総件数の6割 内閣官房IT総合戦略室と総務省が「行政手続等の棚卸結果」を公表したのは2018年3月末だった。かなり前のことなので、我ながら「遅きに失した」の感は否めない。また、調…

コロナ後のデジタルガバナンス・コード 「法令工学」に注目すべし

デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するためのデジタルガバナンスコードは、COVID-19のおかげで経済産業省の検討会が休止、先送りになってしまった。政府がテレワークを推奨しているのだから、検討会もWeb会議でどんどん進めていけばいい、いま…

テレワークは進むが電子政府は一歩後退ーー新型コロナが浮き彫りにする日本のIT事情(4)

こういうときこそ行政のネット手続きだが 述べてきたように、民間では在宅勤務/テレワークが採用され、Web会議やウェビナーの利用が広がっている。これに対して行政、公共領域はあまり進んでいないのが実情だ。税金で賄われている行政、警察、消防、防衛と…

テレワークは進むが電子政府は一歩後退ーー新型コロナが浮き彫りにする日本のIT事情(3)

イベント自粛でウェビナーが流行。だが別の課題も テレワーク/在宅勤務と並行して、ウェビナー(Webinar)が活発に取り組まれている。Webを使ったオンライン型セミナーを意味する造語で、学習塾や受験予備校が以前より展開していたオンライン学習/講座と同…

テレワークは進むが電子政府は一歩後退ーー新型コロナが浮き彫りにする日本のIT事情(2)

テレワークが企業の”標準装備”に ハッキングや情報漏洩・流出を防止する観点から、多くの企業が業務用ノートPCやタブレットの持ち帰りを制限している。だからといって、私用PCから基幹系システム/データベースにアクセスすることを許すには、システムの大幅…

テレワークは進むが電子政府は一歩後退ーー新型コロナが浮き彫りにする日本のIT事情(1)

ネットやテレビ、新聞のニュースは連日「新型コロナウイルス感染拡大」の話題で持ちきりだ。「SARS-CoV-2」(Severe Acute Respiratory Syndrome Corona Virus 2)または「2019-nCoV」(2019 novel Corona Virus)、それによる呼吸器疾患は「COVID-19」(Cor…

Digital or Die─“DX実現後”の企業・IT部門・エンジニアはどう変わる? (下)

Digital or Die─崖の前も崖を越えても厳しい試練が 「その前に済ませておかなければならないことがある」と経済産業省は言う。2025年までにサーバーOSのWindows Server 2008や基幹系アプリケーション「SAP ERP」、PHS/PSNT(Public Switched Telephone Netwo…

Digital or Die─“DX実現後”の企業・IT部門・エンジニアはどう変わる? (上)

「2030年、ITエンジニアの平均年収が1200万円に!?」サバイブの先に待ち受けるものは ある日、あなたの会社で品番コードや取引先コードの見直しが始まる。「使っていないコードを廃止し、同じ商品や取引先に付されたコードを統合することになった」という説明…

誰が考えたってコロナショックで受託系ITサービス業は壊滅的打撃 時間の問題だが再生のチャンスも

デイリースポーツ 序ノ口、煌-艶郷戦から無観客の春場所が始まる 新型コロナウイルスの拡散が止まらない。3月9日、政府の専門家会議は「なんとか持ちこたえている」と発表したが、判明している感染者数はあくまでも保健所がPCR検査を許可した限りの話だ…

【ビジネスジャーナル】官僚に行政文書改ざんを「できなく」させる「日本列島イントラネット化」構想

2018年4月25日付「ビジネスジャーナル」掲載の記事です 「働き方改革」に関連する厚生労働省のデータ偽造(捏造)が発覚したのは2018年の2月だった。続いて3月には森友学園への国有地払い下げに関する決裁文書の改ざんで、当時財務省理財局長だ…

大手企業はデジタル化に前向きだがデータ活用は…… 「企業IT動向調査2020」速報値から見えてくるもの

「SAP、S/4HANAへの移行期限を2年延長し2027年末に、顧客の要望を受けて決定」(https://it.impressbm.co.jp/articles/-/19249)の記事が出て、エンタープライズIT界隈には「やれやれ」感が漂い始めた。しかし《2025年の崖》に執行猶予がつき、加えて新型…

「DX推進指標」レベルを280社が自己診断、結果から浮かび上がる“6つの頂”とは

経済産業省が「DX推進指標」を発表し、情報処理推進機構(IPA)がその自己診断結果入力サイトを開設してから4カ月が経つ。20世紀モデルのITシステムから、21世紀モデルないしSociety 5.0対応のデジタルトランスフォーメーション(DX)システムへ──そのための…

【現代ビジネス】三菱UFJと三井住友「ATM共通化」は、現金・ATM消滅への布石か まもなく「遺物」になる

2019年10月2日に掲載された記事の再掲です。 無人ATM共通化は企業努力か? この国のデジタル・シフトが遅々として進まないのはなぜか、と考えていたとき、「ガラパゴスの幸福」という言葉が浮かんだ。絶海の孤島で進化した体系に疑問を抱かず、外界の変化を…

経産省が「2025年の崖」対策の第2弾 「DX銘柄」と「デジタルガバナンス・コード」を読み解く(下)

1回目の会合は検討テーマの羅列で終わる デジタルガバナンス検討会初回の様子を描写すると、攻めのIT経営銘柄選定委員会で委員長を務める伊藤邦雄氏(一橋大学大学院 経営管理研究科 特任教授)が座長として中央に座り、経産省側は商務情報政策局 局長の西…

経産省が「2025年の崖」対策の第2弾 「DX銘柄」と「デジタルガバナンス・コード」を読み解く(上)

「崖」まであと5年、“本気”を出した同省の方針・施策を、ITリーダーはどうとらえるか 1年半前、「2025年の崖」という警告とその対策方針を示して、課題・問題は多々あれども日本企業が向かわねばならない道としてデジタルトランスフォーメーション(DX)を促…

「新型ウイルスはアンダーコントロール」という幻想 ごはん論法が日本を滅ぼす

2月18日にマイブログに掲載していた記事ですが。 記者会見する加藤勝信厚生労働大臣(厚労省のホームページから) クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」乗客の下船が始まり、国内での感染者が100人を超えた。新型コロナウイルスで初の死者に次ぐ節目だ…

【現代ビジネス】みずほ銀行を苦しめた「悪夢の記録」が異例のベストセラーになったワケ 読むだけで気が滅入るシステム統合の全貌

みずほの「サグラダ・ファミリア」 いま、エンタープライズIT業界で話題の本がある。『みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史』(日経BP)だ。 刊行からわずか2日で増刷となったIT系書籍として異例のベストセラーで、ビジネスマンはもちろん、多くのIT専門家…

JUAS「企業IT動向調査2020」速報値(第3弾) データ活用、DX推進にはほど遠い実態

日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)の「企業IT動向調査2020」速報値は、2月17日付で公表された第3弾「8割の企業がデータ活用への取組みを実施」が最新。表題の通りデータ活用の環境整備や課題への取り組みを調査している。 売上高規模別の統計も…

JUAS「企業IT動向調査2020」速報値(第2弾)を読む デジタル化は売上高1000億円が境界

JUAS「企業IT動向調査2020」速報値は、2月17日までに第3弾まで公表されている。今回は「ビジネスのデジタル化は分岐点に〜実施レベルを高めていくことが期待以上の成果を得るカギ〜」の副題がついた第2弾を紹介したい。有効回答956社のデジ…

JUAS「企業IT動向調査2020」速報値(第1弾)を読む 「ちょっと減る」では済みそうにない

日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)が「企業IT動向調査2020」速報板を公表した。以前は記者会見または一般向け説明会に報道関係者を招いてくれたのだが、少なくとも筆者にそのような案内はなかった。それで記事にするのが遅くなった——と、恨み節を兼ね…

住基カードがあればコンビニで住民票と印鑑証明書 オープニングセレモニーに行ってきた

2010年2月10日付『IT記者会Report』(紙版)に掲載した記事です。 送られてきたニュースリリースを原文のまま載せるのでは能がない――というのではないのですが、過日(2月2日)に行われた「セブン-イレブン店舗で住民票の写しと印鑑登録証…

自治体のマイナンバー情報管理に重大なリスク 2週遅れで会計検査院の報告書を読む

1月16日、会計検査院が市区町村のマイナンバー情報管理に不備があると指摘した、というニュースが一斉に報じられた。総務省にしてみれば、年明け早々、冷水を浴びせられたかっこうだ。 報道メディアの見出しを拾うと以下のようだ。 ■マイナンバー端末で不…

「2025年の崖」の警告先は大企業だけ? 中堅企業はデジタルの時代をどうサバイブするか(後編)

改革すべきIT領域の構造問題のうち、ユーザーにかかわるのは次の2点である。 ①IT予算の約8割が既存システムの保守管理維持に投入されている ②ITシステムの設計・開発・運用・保守を外注に丸投げしている この状況は、52万8000を数える中堅企業(注1)でも変…

「2025年の崖」の警告先は大企業だけ? 中堅企業はデジタルの時代をどうサバイブするか(前編)

「延命オフコン」や「なんちゃってクラウド」が企業の突然死リスクに 2019年12月25日(水) エンタープライズIT業界の流行語大賞があったとしたら、経済産業省のDXレポートが指摘する「2025年の崖」は大賞ないしは大賞候補だったかもしれない。それほど各所で…

岸和田製鋼に行ってきた⑤ DXの前に済ませておくべき6つのこと

岸和田製鋼の本社オフィス(営業部) プログラムのステップ量でなく機能の数 LINUXサーバーで稼働した新「KCTS」の規模を数字で把握しておこう。 「2016年12月にサービス・イン(カットオーバー)した時点の機能は1863でした」と松村氏は…

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