AWS/GCP採用に続く次の一手は? デジタル庁のガバメントクラウド先行事業

行政DXの基盤となる「ガバメントクラウド(Gov-Cloud)先行事業」にAWSとGCPを採用──デジタル庁の公式発表が2021年10月26日で、先日の総選挙の争点にはならなかったが、見落としてはならない重要なニュースだと言える。国民の生命・財産にかかるデータを扱う…

“デジタルの渦”に飲まれるか、巻き返すか─必要なのは「デジタル日本」への改造論

安易なバラマキ公約なんて要らない─新政権発足と衆院解散・総選挙で思うこと 画面1:自民党総裁選に勝利した岸田文雄氏が第100代内閣総理大臣に就任した。2021年9月29日付けBBCの記事より。 2021年10月4日に岸田文雄自民党総裁が第100代内閣総理大臣に就任、…

本音は「人月型SIビジネスに見切り」だけじゃない─“意外に奥が深い15ページ”が示すもの

デジタル産業への具体的道筋は?「DXレポート2.1」の真意を読み解く デジタル産業の構造(出典:経済産業省「DXレポート2.1」) 経済産業省が2021年8月31日付で「DXレポート2.1(DXレポート2追補版)」を公表した。これまでのユーザーと受託型ITベンダーの関…

「DXレポート2」に書かれなかったこと─経産省の真意を深読みする 情報産業からデジタル産業に軸足を転換、その過程で浮き彫りになる3つの課題(3)

「デジタル産業」の形成で多重下請け構造から脱却 より難題なのは、(2)IT産業の多重下請け構造だろう。所管する商務情報政策局の情報産業課(ソフトウェア・情報サービス戦略室)は2021年2月4日に「デジタル産業の創出に向けた研究会」を立ち上げ、かねてか…

「DXレポート2」に書かれなかったこと─経産省の真意を深読みする 情報産業からデジタル産業に軸足を転換、その過程で浮き彫りになる3つの課題(2)

「DXレポート2」に書けなかった3つの問題 DXレポート2は仕事納めの年末ギリギリに公表しなければならないほど切羽詰まった内容ではない。もう1つのディスカッションペーパーも年初に公表するより、じっくり読み込む時間を考慮すべきだったかもしれない。 そ…

「DXレポート2」に書かれなかったこと─経産省の真意を深読みする 情報産業からデジタル産業に軸足を転換、その過程で浮き彫りになる3つの課題(1)

2月16日に掲載されてから4月6日までアクセスランキングTop10に入っていましたが、ようやく圏外に消えたので、ここに再掲します。 ************************************ 経済産業省が2020年末に公表した「DX…

日本政府が世界に発信するDFFT のコンセプト「Trusted Web」の具体策を聞く(3)

Trust Webアーキテクチャーの構成要素 Trustを実現するには、データのやり取りをする相手を確認する必要があり、デジタル上で個人・法人等の属性が検証されることが必要となるが、属性を紐づけるための識別子を発行し、管理する機能として①のIdentifier管理…

日本政府が世界に発信するDFFT のコンセプト「Trusted Web」の具体策を聞く(2)

Trusted Web が目指すべき方向性 以上を踏まえ、Trusted Webは、「デジタル社会」における様々な社会活動に対応できるTrustの仕組みを作り、多様な主体による新しい価値の創出を実現することを目指していくこととする。 Trusted Webが実現を目指すTrustの仕…

日本政府が世界に発信するDFFT のコンセプト「Trusted Web」の具体策を聞く(1)

内閣官房デジタル市場競争本部 記者レクの要約 ――IT記者会向けにオンライン・ブリーフィングを開きたいと言っている。誰とコンタクトを取ればいいのか、教えてほしい。 というメールが届いたのは3月30日だった。 内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室の中に…

コロナ禍で注目のWeb不動産賃貸仲介システム テック企業に見る「DX」の作り方(下)

付随する業務をリバンドリングする 法制度の観点で不動産賃貸契約における押印の省略、重要事項説明の電子化、さらに契約そのもの電子化に目処がついた。仲介業・借り手双方の課題も見えたとなれば、一気にシステム化し競争優位を確立しよう、と提案したくな…

コロナ禍で注目のWeb不動産賃貸仲介システム テック企業に見る「DX」の作り方(上)

As-Is分析をデジタル改革につなげるには 新型コロナ禍が喧伝される中、不動産賃貸業でも非接触型サービスの需要が高まっている――これは日本不動産ジャーナリスト会議(REJA、代表幹事:阿部和義氏)のZOOM研修会「賃貸不動産DXの最新動向」(講師:イタンジ…

佃均 2020年の全仕事

1月〜5月は順調に寄稿実績を重ねたのですが、5月末から9月まで、新型コロナウイルスの難を避けるため、自主的に「休憩」していたことになりました。 2020.01.23 【IT Leaders】 経産省が「2025年の崖」対策の第2弾を発表─「DX銘柄」と「デジタルガバナン…

As-Is/To-Beはもはや限界、“DXの見取り図”からデジタル基盤を築けるか(3)

DXという未知の領域に踏み出すには 2015年、IoT(Internet of Things)が話題になり、政府の未来社会コンセプトとしてSociety 5.0が提唱された。これを機にIPAは「つながる世界」のシステム開発指針やシステム品質管理、安心・安全の確保にシフトした。しか…

As-Is/To-Beはもはや限界、“DXの見取り図”からデジタル基盤を築けるか(2)

DADCの全体像(図1)が固まり、センター長、プロジェクトリーダー、アドバイザーが決まり、検討テーマが選定された(図2)。経産省でも専門家会議がスタートした。そのうえでの10月22日のオンラインコンファレンスは、DADCの始動を告げるイベントだったこと…

As-Is/To-Beはもはや限界、“DXの見取り図”からデジタル基盤を築けるか(1)

IPA「デジタルアーキテクチャ・デザインセンター」設立の背景と目的 2020年5月、独立法人情報処理推進機構(IPA)に「デジタルアーキテクチャ・デザインセンター」(DADC)が新設された。闇雲にデジタルトランスフォーメーション(DX)を模索するのでなく、…

デジタルガバメント集中投資の行方 ポスト安倍/アフターコロナのIT施策はどう動くか(3)

巻き返しの基盤は整った、後は実行あるのみ 世界銀行が2018年10月にまとめた「事業環境ランキング」で、日本は世界190カ国中39位。国連経済社会局(UNDESA)の「電子政府発展度指標(EGDI)」では、日本は2018年の10位から14位に後退──。その要因はITそのも…

デジタル・ガバメント集中投資の行方─ポスト安倍/ポストコロナのIT政策はどう動くか(2)

デジタル・ガバメントは、「世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」(2017年5月閣議決定)の重点分野の1つとして掲げられた。その推進方針には、「本格的に国民・事業者の利便性向上に重点を置き、行政の在り方そのものをデジタル前…

デジタル・ガバメント集中投資の行方─ポスト安倍/ポストコロナのIT政策はどう動くか

『IT Leaders』2020年9月3日掲載の記事を再掲します。 憲政史上最長の在任日数で安倍晋三内閣が終焉した。ポスト安倍がだれに落ち着くにせよ、政府のIT施策に大きな変化が出るかもしれない。確たる裏づけがあるわけではない。推測に過ぎないことを前…

デジタル改革アイデアボックス

デジタル改革アイデアボックスがスタートしました。 皆さん、登録してどんな意見が出ているかを見るだけでなく、自分(自分たち)の意見を出してみるのはいかがでしょう。 「賛成」「中立」「反対」の意見を表明できるようになっていて、人気投票になってし…

デジタルかアナログ・ガラパゴスか 目指すべきは「ブロックチェーン社会」(下)

平井卓也氏のホームページから 手始めは580手続きをネット完結に 平井氏ないし「デジタル庁」が取り組む「行政手続きのデジタル化」第1ステップは、現行の手続きを大きく変更することなく、オンライン/ネットで完結するようにすることだ。年間10万件…

デジタルかアナログ・ガラパゴスか 目指すべきは「ブロックチェーン社会」(上)

河野氏が開設した「行政改革目安箱」 ハンコ撤廃は慣例・前例主義の突破口 菅内閣発足直後、河野太郎行革担当相がすかさず開設した自前の「行政改革目安箱(縦割り110番)」は勇み足だった。異論・正論、有象無象のコメント4000通以上が集中して収拾…

菅政権の最注目政策「デジタル庁」に待つ茨の道 積年の課題に、ついに手をつけた

gendai.ismedia.jp 浮かんでは消えた「デジタル庁」構想 菅義偉官房長官が「デジタル庁」創設を検討――9月6日に第一報が流れた直後から、筆者の周辺では「どの省にぶら下げるのか」「長官はだれになるのか」の話題が飛び交った。早速、経産省、総務省、内閣…

新型コロナ政策で浮き彫りとなったマイナンバー制度の欠陥、行政手続きにこそサービス思考を(3)

システム仕様上、2年間で5000万枚交付は不可能 制度設計の欠陥だけでなく、マイナンバーのシステムにもネックが存在することが明らかになった。流行り言葉に直すと「目詰まり」だ。パスワードの確認、変更、新規交付手続きが集中したため、システムの遅延や…

新型コロナ政策で浮き彫りとなったマイナンバー制度の欠陥、行政手続きにこそサービス思考を(2)

今回の給付金申請における制度設計の問題 マイナンバーカードと電子証明書の有効期間が違っていることは、あまり知られていないのではなかろうか。カードは10年だが、電子証明書は設定から5回目の誕生日までだ(表1)。そのため、すでにマイナンバーカードを…

新型コロナ政策で浮き彫りとなったマイナンバー制度の欠陥、行政手続きにこそサービス思考を(1)

『IT Leaders』の掲載は5月20日でした。マイナンバー交付枚数や特別定額給付金の給付状況は記事を執筆した5月10日現在のものです。 「STAY HOME週間」真っただ中の2020年5月1日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)特別定額給付金10万円の…

行政手続きの紙とハンコ 結局のところ「撤廃」は掛け声倒れ?

安倍首相は4月27日、経済財政諮問会議で「デジタル化に向けた法制度や慣習の見直し」を指示した。今回のCOVID-19感染拡大防止策として企業に実施を訴えたテレワークで、「ハンコを押すために事務所にいかなければならない」という実情が判明したた…

「電子政府」なのに書類添付が必要な行政手続きが48億件もあるって知ってましたか(2)

まず書類添付の規定を見直すことから 住基カードに続いてマイナンバーカードも"笛吹けど踊らず"で、交付枚数が伸び悩んでいる。総務省は多目的利用を普及の切り札にしようと力を入れているが、制度がスタートしたときからかけ違ったボタンが、いまだにかけ…

「電子政府」なのに書類添付が必要な行政手続きが48億件もあるって知ってましたか(1)

2018年5月に書いた記事の再掲です ネット処理は手続き全体の13%、総件数の6割 内閣官房IT総合戦略室と総務省が「行政手続等の棚卸結果」を公表したのは2018年3月末だった。かなり前のことなので、我ながら「遅きに失した」の感は否めない。また…

コロナ後のデジタルガバナンス・コード 「法令工学」に注目すべし

デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するためのデジタルガバナンスコードは、COVID-19のおかげで経済産業省の検討会が休止、先送りになってしまった。政府がテレワークを推奨しているのだから、検討会もWeb会議でどんどん進めていけばいい、いま…

テレワークは進むが電子政府は一歩後退ーー新型コロナが浮き彫りにする日本のIT事情(4)

こういうときこそ行政のネット手続きだが 述べてきたように、民間では在宅勤務/テレワークが採用され、Web会議やウェビナーの利用が広がっている。これに対して行政、公共領域はあまり進んでいないのが実情だ。税金で賄われている行政、警察、消防、防衛と…