デジタル

あえて異論:トラブル続出のマイナンバーだけど

「経済記者シニアの会」に掲載したコラムです。掲載は2023年6月26日、4か月経過しているので全文を転載します。本編は下記(☟)をクリックしてください。 あえて異論:トラブル続出のマイナンバーだけど 5月29日付コラム「出てきたのは別人情報/使えま…

出てきたのは別人情報/使えません・どうするマイナ

経済記者シニアの会に掲載したコラムです。コメントは本編(⇩)に書き込んでいただけると嬉しく思います。 http://blog.livedoor.jp/corporate_pr/archives/60514625.html 総務省のホームページによると、今年5月21日現在のマイナンバーカード申請数は累計…

デジタル敗戦の赤字は原油輸入額を超えるという試算 「”2025年の崖"の次」は?

経済記者シニアの会に掲載したコラムです コメントは本編(⇩)に書き込んでいただけると嬉しく思います。 http://blog.livedoor.jp/corporate_pr/archives/60477773.html 掲載した図は過日、経済産業省で入手したものです。2018年9月に公表され、大きな話題…

Trusted Web協議会の先生たちが触れなかったこと ウクライナの目玉焼きと正倉院戸籍(3)

ビジネス取引の9割はアナログという現実 さて、本稿の主題はこれから先です。Trusted Web協議会の先生方が気づいているのに会合で言及していない「隠された命題」がある、という話です。いや、それは先生方ないし事務局(内閣官房デジタル市場競争本部)が…

Trusted Web協議会の先生たちが触れなかったこと ウクライナの目玉焼きと正倉院戸籍(2)

メガ・プラットフォーマ対策でもある 協議会が想定する「Trusted Web」の仕組み(機能)は概ね次のようになっています(図3)。 ①「トラスト・アンカー」と呼ばれる第三者機関・組織が情報(データ)の属性と識別子にリンクもしくは署名(VC:Verifiable Cr…

Trusted Web協議会の先生たちが触れなかったこと ウクライナの目玉焼きと正倉院戸籍(1)

7月25日、Trusted Web 推進協議会(座長=村井純慶應大学教授)の第5回会合で「Trusted Webホワイトペーパーver.2.0」が承認されました。これを受けてデジタル庁とNTTデータ経営研究所は、「Trusted Web の実現に向けたユースケース実証事業」の公募をス…

デジタルに変身するより「上手の真似をする」が肝要

「経済記者シニアの会」ホームページのトップ(URLは下記) 記者仲間のお付き合いで、4月から「経済記者シニアの会」という集まりにブログ要員として参加しました。といって書けるネタはIT/DX/デジタル周りに限られるのですが。5月16日付で掲載さ…

3月期決算/Webサービス50社 コロナ下で急伸 サブスクのメリットとニーズが好循環(3)

コロナ禍 経済停滞の影響くっきり 売上高と利益が増え、就業者が増加するのはマンパワー依存型受託サービスと同様だが、いまから10年前=2012年は経済産業省主導による中小企業向けIT利活用プロジェクト「J-SaaS」がスタートした翌年であって、…

業務のデジタル化を阻むIT清書機の謎─『鎌倉殿の13人』と「働かないおじさん」の深い関係(2)

IT目線ではEUCに落ち着くのだが…… 「では、この続きを議論しましょう」と始まったデジタル座談会の意見交換では、参加者から今回の新型コロナ感染者情報の収集にかかる「HER-SYS」、医療機関や保健所などとのやり取りにファクスが使われていること、あ…

業務のデジタル化を阻むIT清書機の謎─『鎌倉殿の13人』と「働かないおじさん」の深い関係(3)

集団指導体制と共同無責任組織の産物 さて、毎週日曜夜に放送しているNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(画面1)の話である。源頼朝は坂東の武者から絶大な支持を得た。なぜ諸将が推戴したかと言えば、清和源氏の宗家嫡流というカリスマを備えた「スゴイ人」だ…

業務のデジタル化を阻むIT清書機の謎─『鎌倉殿の13人』と「働かないおじさん」の深い関係

今回のテーマは企業情報システムのメインストリームからやや外れるが、ビジネスシステムイニシアティブ協会(BSIA)主催のデジタル座談会(2022年2月21日開催)を契機に、「IT清書機」の問題を考えてみた。業務システムにおける紙媒体の扱いと受け取られるの…

デジタルに浮き立つ前に、既存プロセス/システムの見直し・整理を 技術的負債はレガシーだけじゃない─DX着手前にやっておくべきこと(2)

「バラ色の将来像」の実現は困難、問われる視座は テレワークを取り込んだ多様な働き方、取引データを適時把握・分析するリアルタイム経営、ビッグデータに基づく迅速で柔軟な資金融資と経営アドバイス等々。DXが実現するバラ色の将来のためのアーキテクチャ…

デジタルに浮き立つ前に、既存プロセス/システムの見直し・整理を 技術的負債はレガシーだけじゃない─DX着手前にやっておくべきこと

経済産業省が「崖に落ちるぞ」と警告した2025年まであと3年。経営陣は「我が社のDXはどうなっているのか」と回答を求めてくる。あるいは「早くDXを導入しろ」と催促する。一方、IT部門は「予算も人手もないのに」と不満を募らせる。2025年の崖が本当にあるな…

2021年、メディア掲載の記事

2021年に商業メディアに寄稿した記事をまとめました。 週刊誌や月刊誌は編集者の交代、Web系メディアはコロナ禍の編集方針転換等により、最終的に『IT Leaders』だけになっています。平均すると一月半に1本のペースとなります。 6月から3か月半ほど間が空…

AWS/GCP採用に続く次の一手は? デジタル庁のガバメントクラウド先行事業(3)

データの”確からしさ”をどう担保するか 水面下で総務省やデジタル庁と連携しているのは、内閣官房のデジタル市場競争本部も同様だ。同本部主宰のTrusted Web推進協議会(座長:村井純慶応義塾大学教授)の第4回会合が、牧島デジタル担当相によるガバメントク…

AWS/GCP採用に続く次の一手は? デジタル庁のガバメントクラウド先行事業(2)

”信頼に足るクラウド”の要件 ガバメントクラウド先行事業でAWSとGCPの両クラウドが適用されるのは、以下の2項目だ。 ●地方公共団体の主要17業務における標準化などを検討する先行事業を実施するためのクラウドサービスおよび関連サービス●各府省庁のWebサイ…

AWS/GCP採用に続く次の一手は? デジタル庁のガバメントクラウド先行事業(1)

行政DXの基盤となる「ガバメントクラウド(Gov-Cloud)先行事業」にAWSとGCPを採用──デジタル庁の公式発表が2021年10月26日で、先日の総選挙の争点にはならなかったが、見落としてはならない重要なニュースだと言える。国民の生命・財産にかかるデータを扱う…

“デジタルの渦”に飲まれるか、巻き返すか─必要なのは「デジタル日本」への改造論

安易なバラマキ公約なんて要らない─新政権発足と衆院解散・総選挙で思うこと 画面1:自民党総裁選に勝利した岸田文雄氏が第100代内閣総理大臣に就任した。2021年9月29日付けBBCの記事より。 2021年10月4日に岸田文雄自民党総裁が第100代内閣総理大臣に就任、…