2022年

3月期/ポータルサービス64社 5年ぶり2けた増の背景に巣ごもり需要と非接触指向(3)

アナログからデジタルに転換した強み 就業者1人当り売上高について、2012年3月期を起点(0)とする増減率のグラフを作ると、図の赤い折れ線のようになった。統計上、集計対象企業数が59社、全売上高が2022年3月期の4割強だった2兆3279億…

3月期/ポータルサービス64社 5年ぶり2けた増の背景に巣ごもり需要と非接触指向(2)

1人当たり営業利益は500万円が標準 マンパワー依存型受託サービス、Webサービスと同じように、就業者1人当り業績を算出してみよう(非正規雇用者数は2021年3月末現在の数字、正規雇用者数はYahooファイナンス掲載の直近データを使用すること、…

3月期/ポータルサービス64社 5年ぶり2けた増の背景に巣ごもり需要と非接触指向(1)

個人向けポータルサービス64社の2022年3月期通期業績は、売上高が前年同期比△15.6%と5年ぶりの2けた増となった。新型コロナ対策に伴う巣ごもり需要と非接触指向が業績を押し上げた。それに連動して営業利益、純利益も大幅に増加している。ブロ…

3月期決算/Webサービス50社 コロナ下で急伸 サブスクのメリットとニーズが好循環(3)

コロナ禍 経済停滞の影響くっきり 売上高と利益が増え、就業者が増加するのはマンパワー依存型受託サービスと同様だが、いまから10年前=2012年は経済産業省主導による中小企業向けIT利活用プロジェクト「J-SaaS」がスタートした翌年であって、…

3月期決算/Webサービス50社 コロナ下で急伸 サブスクのメリットとニーズが好循環(2)

広がるマンパワー依存型との格差 マンパワー依存型受託サービスと同じように、就業者の目線で検証する。就業者1人当り業績を算出してみよう(非正規雇用者数は2021年3月末現在の数字、正規雇用者数はYahooファイナンス掲載の直近データを使用すること…

3月期決算/Webサービス50社 コロナ下で急伸 サブスクのメリットとニーズが好循環(1)

3月期決算の法人向けWebサービスの2021年度通期業績は、売上高が前年同期比△23.1%、営業利益が△83.7%、営業利益率は19.1%と好調が続いている。なかでもASP/SaaSは売上高が△35.7%、営業利益が倍増となっており、市場形成が本…

3月期決算/マンパワー型受託サービス112社 「低位安定」からの脱却なるか(3)

就業者の処遇はこの10年でやや劣化 人/月単価と多重下請けという基本的な構造を頭に入れて参照しなければならないのは、就業者の平均年収である。業績の伸び以上に、就業者の処遇が改善されていれば、産業としての魅力度が増したことになる。 ●2012年…

3月期決算/マンパワー型受託サービス112社 「低位安定」からの脱却なるか(2)

1人当たり業績=実質はどうだろうか 企業ベースの集計結果を見ると、受託ITサービス業は好調そのものといっていい。コロナ禍で減収減益に苦しんでいる他業種から羨望の目が向けられ、就職・就業希望者が増えるのは無理もない。 同じ数字を就業者の目線で…

3月期決算/マンパワー型受託サービス112社 「低位安定」からの脱却なるか(1)

株式を公開している3月期決算ITサービス関連企業の通期業績発表が、5月20日に出そろった。新型コロナ感染症対策に伴う経済活動の縮小にもかかわらず、法人向け、個人向けとも増収増益だった。なかでもマンパワー依存型ITサービス業112社の業績は…

業務のデジタル化を阻むIT清書機の謎─『鎌倉殿の13人』と「働かないおじさん」の深い関係(2)

IT目線ではEUCに落ち着くのだが…… 「では、この続きを議論しましょう」と始まったデジタル座談会の意見交換では、参加者から今回の新型コロナ感染者情報の収集にかかる「HER-SYS」、医療機関や保健所などとのやり取りにファクスが使われていること、あ…

業務のデジタル化を阻むIT清書機の謎─『鎌倉殿の13人』と「働かないおじさん」の深い関係(3)

集団指導体制と共同無責任組織の産物 さて、毎週日曜夜に放送しているNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(画面1)の話である。源頼朝は坂東の武者から絶大な支持を得た。なぜ諸将が推戴したかと言えば、清和源氏の宗家嫡流というカリスマを備えた「スゴイ人」だ…

業務のデジタル化を阻むIT清書機の謎─『鎌倉殿の13人』と「働かないおじさん」の深い関係

今回のテーマは企業情報システムのメインストリームからやや外れるが、ビジネスシステムイニシアティブ協会(BSIA)主催のデジタル座談会(2022年2月21日開催)を契機に、「IT清書機」の問題を考えてみた。業務システムにおける紙媒体の扱いと受け取られるの…

デジタルに浮き立つ前に、既存プロセス/システムの見直し・整理を 技術的負債はレガシーだけじゃない─DX着手前にやっておくべきこと

経済産業省が「崖に落ちるぞ」と警告した2025年まであと3年。経営陣は「我が社のDXはどうなっているのか」と回答を求めてくる。あるいは「早くDXを導入しろ」と催促する。一方、IT部門は「予算も人手もないのに」と不満を募らせる。2025年の崖が本当にあるな…

2022壬寅年 明けましておめでとうございます

2021年、IT記者会Webサイトへのアクセス総数は約8万5千件でした。 若手に譲るつもりで記事を控えていたため、過去記事が中心となりました。それでも多くの方にお読みいただき感謝いたします。 本年も飽きず見捨てず呆れずの「3ず」でお付き合いください…