6月末、公正取引委員会が「ソフトウェア業の下請取引等に関する実態調査報告書」を公表しました。資本金3億円以下のソフトウェア関連企業2万1千社を対象に行ったアンケート 調査から、取引上の優位な地位を利用した「買い叩き」や「中抜き」、対価の支払い延長などが恒常的に横行している実態が浮き彫りになったかたちです。
ソフトウェア受託開発の多重下請け構造は、IT業界にあって“宿痾”のような課題です。引き金は1980年代の後半に始まった都市銀行の第3次オンライン開発で、「ソフト要員が100万人足りない」と言われたものでした。システム開発もバブルだったのです。
ブラブラしている青年に特急印刷で作った名刺を持たせて現場に送り込む。それだけで毎月40万円、50万円の稼ぎになりました。やっているのはワープロ作業やお茶汲みなのに、名刺の肩書きは「SE」(システム・エンジニア)というケースもありました。
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