(続)絶句、青淵、あまりにも偉大な 津本陽「小説 渋沢栄一」を読んで(10)

授爵そして国民外交 津本陽「小説 渋沢栄一」、終段に来て授爵の話題がある。団塊世代にはピンとこないが、いくつかの大きな含意がある。 晩香廬(東京、王子:飛鳥山) 爵位については、以前、幕末の歴史を概観しているなかで、江戸時代のいわゆる大名家、3…

Japan IT Week[春]に「ちょっとだけ」行ってきた

東京ビッグサイトの巨大展示会、リード エグジビジョン ジャパン(株)主催の『Japan IT Week[春]』は12種の展示会が合体した催しで、その巨大さ、人波に、気力、体力が及ばず、ちょっと垣間見た程度だが、それでも刺激一杯だった。 特別講演の聴講申し込…

ソフトウェアとコトバ(12) GOTO Letter をめぐって

CACM誌でプログラム構造化定理に出会った1966年春からの数年間,わたし自身の個人的生活環境は目まぐるしく変化した.それまで5年ほど勤めていたコンピュータ・メーカの子会社を退職して某計算センターに移ったが,そこでの仕事に飽き足らずに友人たちとソ…

上海雑踏事故から見る中国

Wikipediaで「上海雑踏」のキーワードで検索したところ、中国語、英語、日本語はもちろん、フランス語、スペイン語、ポーランド語、ロシア語、韓国語の説明がある。Wikipediaを通じて、世界中へと広がってゆき、中国の顔はますます広くなったと思われる。 今…

端午の節句

中国でいう「旧暦」には夏歴と周歴と商歴との3種類がある。夏の時代、周の時代、商の時代に使われていた暦法のことである。その違いは一月にある。十二干支で数えると、夏歴では一月を「寅月」とした。その一方、周歴では一月を「丑月」としたが、商歴では一…

Who Moved Whose Petroleum ?

5月13日、ベトナムで残念な事件が起こった。ピンスオン省をはじめ、中国関連企業が集中した4省にわたる大規模な反中暴動が発生した。中国企業だけではなく、シンガポール系、韓国系、日系、そしてフランス系企業にも被害が及んだらしい。 ウォール・ストリ…

貴方が知らないカエデ

皆さんがご存知のように、紅葉狩りといえば秋の行事である。 モミジのメカニズムとは、普段は緑に見える葉が、秋になると、葉に蓄積したブドウ糖や蔗糖などの糖類から光合成を利用して新たな色素が作られたりする。その過程で葉の色が赤や黄色に変化し、モミ…

煙花三月下揚州

揚州に関する最も有名な句といえば、李白注の「煙花三月下揚州」となる。もともとは、李白が揚州へ左遷される孟浩然(注)を見送りする際に書いた詩の中の一句であった。意味としては、霧も囲まれている柳がすくすくと芽生えし、花がいっぱいに咲いている三…

他国はずっと発見、マレーシアはいつも否認

図1は、3月8日午前7時40分頃①アビエーション業界での大事件、MH370便が行方不明になり、乗客の親類たちが無事を祈る場面の写真である。 筆者は英語ヒヤリング能力を上げるために、昨年『Air Crash Investigation』②に興味を持つようになり、シー…

2人目の子供、「生育服務証」がなぜか難しい!

前回の「単独二胎とは?」の内容を改めて説明すると、中国の法律では、夫婦のどちらかが一人っ子として育てられてきたら、その夫婦が子供を2人産むことが認められるようになった。ただし法律ではそう定められているが、実際に病院で産むには、「生育服務証」…

単独二胎とは?

今日は旧暦の2月2日。日本では桃の節句、中国では、「龍が頭を上げる日」だと言われ、めでたい、めでたい日である。さて、現在中国社会では実際に何が頭を上げているのか 2013年の年末に、夫婦のどちら側が一人っ子であれば、法律上で2人目の子供が生れら…

白血病――子供のキラー

近年来、世界じゅう白血病患者数は年々増えつつある。中国では児童急性白血病は子供早期悪性腫瘍の中で、発病率と死亡率がもっとも高い病気になった。いつごろから、どうして、白血病が子供にこんなに大きな威喝力を持つようになったか。 医学統計によると、…

ヨウ素人工添加の功と罪

>> 先々月、突然のことに筆者の伯父が胃ガンになったため、早速手術をしてもらったので、3週間程病院で看病をしてあげた。入院したのは外科腫瘤病棟なので、もちろん毎日のように腫瘤摘除術が多かった。その中に、半分以上が甲状腺腫瘤摘除術だった。それは…

四川雅安地震、中国赤十字への信用破産

4月20日、四川省雅安市で2008年四川大地震に続き、また大きな地震が起きた。中国赤十字は直ちにネットで義援金を呼び寄せをしていた。しかし、ネットでのコメントですが、反対の声が大きかった。 「地震が起きると、どうして民間からの義援金を先に考えてい…

Where Are We Now?

ご贔屓のロック・シンガーのひとりデヴィッド・ボウイが久しぶりに新曲を出したというので,さっそくインターネットに流れているプロモーション・ヴィデオを眺めてみた.タイトルは “Where are we now?”. 歌詞も映像も,10年前と変らぬスマートな出来栄え…