ヨウ素人工添加の功と罪

 
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 先々月、突然のことに筆者の伯父が胃ガンになったため、早速手術をしてもらったので、3週間程病院で看病をしてあげた。入院したのは外科腫瘤病棟なので、もちろん毎日のように腫瘤摘除術が多かった。その中に、半分以上が甲状腺腫瘤摘除術だった。それは興味深かった。
 家族から友人と同僚まで見てみると、甲状腺病気になった人が少なくはなかった。
確かに3年前には「ヨウ素人工添加」のニュースが流れたことがある。というのは、中国では、強制的に「食用の塩にヨウ素人工添加」(中国語:加碘食塩)政策を実施され、ヨウ素添加をしない塩を売ることは犯罪とされる。
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 1991年、WHOは「塩にヨウ素人工添加によって、2000年年末までには世界じゅうヨード欠乏症を消しようという目標を発表した。中国は1995年から全国的に「塩のヨウ素添加」を実施し始めた。1999年、WHOの調査によると、先に上記の目標に達した15国の中に中国があった。
 ヨード欠乏症がなくなったのは無論めでたい話だったが、18年間地域関係なくヨウ素人工添加した塩を食べさせ続けているのはどうだろう。逆に、過剰摂取により健康障害になる人数が増えてきたと思われる。
 筆者の母は昔、甲状腺腫瘤摘除術を受けた患者だった。一番仲良い親友が甲状腺結節になっている。2人とも良性で幸いだった。だが、恐ろしい事に、浙江省台州市のある病院でのことだが、従業員の身体検査で甲状腺ガンと診断されたのはなんと6人!
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 調査資料によると、ヨウ素の人工添加以来、甲状腺ガンの患者人数が増える一方である。天津の数字だと、10年前は10万人に0.8人だったが、今は10万人に2.5人になった。上海では、2003年10万人の中で甲状腺ガンの患者は5.87人もいる。
 ヨウ素添加の濃度というと、1999年の数字では、1キロにはヨウ素が42.3ミリグラムもあった。というのは、一日に塩を10グラム食べるだけで、ヨウ素過剰になってしまう。
 内陸地方は海鮮どころか、昆布も食べられないので、ヨウ素の添加は続けたほうが良かろう。しかし、沿海地方は少なくとも一週間に海鮮を2、3回食べられるし、卵や牛乳の食品にもヨウ素の成分があるので、天然の塩が十分だと思われる。
 例のニュースの影響かもしれないが、その後無添加の塩が時々見当たったが、最近になって、大きなスーパーでもその気配がまた少なくなった。先日わざと何軒か探しに行ったが、やはりなかった。
 なぜかということで、上海市人民大代表銭さんがスーパーでアンケート調査を行った。その結果、仕入れ担当者の答えは、上海中塩会社の在庫にはヨウ素添加の塩がものすごくあったからと。
 なんというロジックだろう?上海中塩会社に電話を入れた記者がいたが、「答える事なし」と切られた。
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