時速500kmの試乗会に行ってきた リニア、3Dプリンター、VRに見る「ワープ」の時代

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 運良く抽選に当たったので、今年8月の末、超電導リニア新幹線の試乗に行ってきた。実験線を18,4kmから42.8kmに延伸し、実用型車両「L0」で最高時速500kmを達成してから5年目。試乗とはいえ1人2000円の「搭乗料」が要る。

 住所でいえば山梨県都留市の小山形、車を駐めた道の駅から歩いて10分ほどのところにリニアの実験センターと見学センターがある。紙幅の関係で親子連れで賑わっていた見学センターは割愛するとして、試乗するには郵送されてきた「当選はがき」による入館チェック、当選ハガキのバーコードでチケット発券、空港と同じ手荷物検査と、3重の「関門」をクリアしなければならない。

 顔写真付き身分証明書の提示を求めるわけではないので、現時点ではテロ対策の姿勢を示すにすぎないのだが、2027年に開通する中央新幹線では当たり前になっているかもしれない。ただしそのときには、顔認証やIoTといった技術がコモディティ化しているから、たぶん特段の違和感は感じないのだろう。

これって「旅行」じゃないよな

 レクチャールームから搭乗(乗車・下車)まで後戻りできない。部屋と車内は外部と遮断された通路でつながっている。9割以上はトンネルだ。時速が140kmでタイヤ走行からリニア走行に切り替わるとき走行音が変わり、リニア走行からタイヤ走行に切り替わる軽い衝撃とブレーキ感覚がある。

 たまに微振動があるものの、背中を押される加速感も、前につんのめる減速感もない。総じて「快適」と言えばいいのか、何も起こらなかったと言えばいいのか。

 先端のカメラでとらえた映像が走行距離と時速とともに表示されるのだが、外の景色が見えるのはほんの一瞬なので、移動している実感がない。東京から名古屋まで290kmを40分というのは「旅行」なんだろうか。

技術とは日々の積み重ね

 以上は筆者の個人的体験の報告でここからが本番。リニアの試乗に関連して思ったのは、何ごともコツコツ、ということだ。地上最速の大量輸送機関が実現するには、着想から60年間のたゆまぬ努力があった。技術とは日々の積み重ねなのだ。ただし、リニア新幹線が向いているのは、大陸横断鉄道ではないか。

 もう一つは「ワープの時代」ということだった。例えば3Dプリンターはモノを空間移動するし、バーチャル・リアリティ(VR)は時空移動を可能にする。ドラえもんの通り抜けフープ、宇宙戦艦ヤマトの空間歪曲型、スタートレックの光速移動のどれに該当するかはともかく、昭和の電子計算機世代にとっては「トンデモナイ」時代になったということだ。 

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