煙花三月下揚州

 

 揚州に関する最も有名な句といえば、李白注の「煙花三月下揚州」となる。もともとは、李白が揚州へ左遷される孟浩然(注)を見送りする際に書いた詩の中の一句であった。意味としては、霧も囲まれている柳がすくすくと芽生えし、花がいっぱいに咲いている三月(旧暦)に揚州へ下るという。
 あまりにも有名なので、時代が変わるとともに、その句の意味は「三月に揚州へ下るべく」になった。実際のところ、そのたた一句の影響で、春に揚州まで足を運んでいった人は大勢いる。

 「百聞は一見如かず」、先月の末頃、日本からわざわざお越し頂いた友達たちのおかげで、筆者も揚州に訪ねることができた。
 緑はもちろん、町じゅう電柱は一本も見当らないことや、何園(庭園の名前)の壁に満々と張り付いているツタには枯れた葉っぱは一枚もないことなど、まことに感心した。
 そんなに綺麗な所だとは思いもしなかった。良い季節に訪ねに行ってよかった。そこで、なぜ李白が書いたその句は「千古麗句」として歌われ、ずっと人々に覚えられている事はよく理解できた。

 写真だけでは、揚州のよさはうまく伝わらないので、ぜひとも揚州へいらっしゃい!

李白も孟浩然も中国唐の時代の有名な詩人である。