魚釣島争いを始めとする領土問題について

本来、筆者は政治には詳しくなければ、興味も持っていないから、何かを書こうとは思ってはいなかった。だが、最近、中国のマスコミは魚釣島には注目を集めて、毎日魚釣島の話ばかり。ネットで日本の記事を検索した所、尖閣諸島に関わる記事も比較的に多い。正直、そういう事態にはどうしようもなく感じた。中国は母国だし、日本にも友達がいっぱいいるし、両方の知合いからその問題について聞かれた時には、何を答えればよいのか、難しかった。

いったいどちらのものだろう 

 もちろん、筆者も魚釣島が母国のものであってほしい。自然資源が減っている中、魚釣島が中国のものだったら、領土、領海の面積が増え、その島には今、周辺に自然資源があまりなくても、将来的には使える資源が出てくるかもしれない。自然資源の確保は国自体の存続に関わる。国がなくなったら、国民も生きられない。母国を愛する気持ちは世界じゅう同じだと信じている。 
 しかし、魚釣島はいったいどちらのものだろうか。中国側も日本側も両方強がっているが、自分の国の物である根拠や自信があれば、ICJ(国際司法裁判所)へ付託したらどう?何十年もそんな口喧嘩をしてきたのに、なぜ裁判を起こさないか。その事について少し興味深い。 
 歴史から見れば、国家という物は国内の世論制御をする。現在では人々は自分の意見を自由に述べるようだが、実は国の意思に左右されやすい。大昔、国は世論制御には官報を壁に貼る事くらいだったが、今はマスコミを使う。

わざと国民を煽っている

 この2週間、中国のマスコミは日本が近辺の中国、韓国とロシアと領土問題で忙しいと報じつつある。日本でも中国は日本、台湾、フィリビン、ブータン、インド等の国との間には領土紛争を起こしていると宣伝している。それは事実であっても、相手の国が「他国から領土を奪うのが好きだよ」、「間もなく、また戦争を起こすみたいだよ」とわざと国民を煽っているとうすうす感じてきた。 
 毎日、テレビや新聞では同じ内容が繰りかえされていれば、中国ではまた反日デモにつながった。持主が中国人でありながら、日系の自動車や日式料理店が壊されたりする事件があった。第2次戦が終わってから67年間、中国も日本もようやく様々な困難を乗り越え、極めて貧しい状況から経済的には大国になった今、また戦争を起こすつもりはないと信じている。ただし、両方の国では国内問題を多く抱えている。国民の目をよその問題に引くために、他の国からイジメられるよと仕掛けた。 
 今回は普通の国民がまた利用されたことに過ぎない。世界じゅうのどこの国でも、中国でも日本でもよい人と悪人がいる。国同士はお互いに侵略したことがある。いつまでも戦争の事を気にし、憎んだりしては前には進まない。お互いにいつまでも平和でいられるよう祈っている。